歯周病治療

Periodontal disease 1

歯周病と聞くと皆さんどのようなイメージがありますか??「歯周病」という名前じたいはCMやインターネットでもたくさんの情報があり、最近は耳にすることも多くなってきていますね。ではどのような状態を歯肉炎、歯周病というのでしょう。

健康な歯茎は、薄いピンク色で歯と歯の間にそって三角になっています。しかし、日々のセルフケアが上手にできていなくて、プラーク(食べかすや汚れ)が歯間や歯と歯茎の境目に残っていると、歯茎は炎症をおこします。初期症状としては、歯磨きをしたときに、歯ブラシが当たると出血をしたり、歯茎がブヨブヨしているような感じがします。これを歯肉炎といいます。

歯肉炎は、日々のケアがしっかりとできていると、一時的に出血等がみられても、歯茎はもとの状態に戻って、炎症もひいてきます。

そところが、この炎症がある状態を放置していると、磨き残しのプラークは徐々に固くなり、歯石となります。歯石になってしまうと、ご自身でとることは不可能で、歯医者さんにきて歯科衛生士さんに歯石除去をしてもらうことになります。

では、歯石がそのままだとどのような状態になっていくのでしょうか。

歯石が付着した歯肉は、炎症が進み、次第に腫れてきます。さらに進むと膿がたまってズキズキと痛む場合もあります。歯茎が下がり、歯を支えている骨がとけて、歯の動揺が見られるようになります。この状態を歯周病といいます。動揺した歯は軽度だと歯が抜けてしまうことはないですが、そのままにしていると、歯はやがて自然脱落します。

失ってしまった歯は元には戻らないので、歯周病が進行していく前に日々のセルフケアと歯医者さんでの専門的ケアが大切になります。

Periodontal disease 2

最近では、歯周病に関連する基礎疾患も多く学会などで発表されていますね。例えば、糖尿病はと歯周病には深い関係があり、歯周病が改善されていくと糖尿病の患者さんの血糖値も安定してくるといわれています。また、新型コロナウイルスも口腔ケアがしっかりできていている方は、重症化のリスクは減ります。また、心疾患も歯周病と深い関係があることがわかってきています。

このような発表から、全身の健康維持は口腔内を清潔に保ち、歯周病にならないような日々のケアが大切になるということがわかります。

では、歯医者さんではどのような専門的ケアが受けられるのでしょうか。症状がない患者さんやお子様の場合は、6カ月に1度くらいのペースでクリーニングや虫歯のチェックにきていただければ十分かと思います。歯周病の経過をみているような患者さんや、しみるなどの症状がある場合は我慢せずに3か月に1度は受診し、クリーニングや歯石とりをしましょう。

また、日々のケアの中での「どんな歯ブラシがいいのかな」「電動歯ブラシの使いかた」
「子供の仕上げ磨きは?」などの質問もぜひ衛生士に聞いてください。